第32話

妃響:『さっき朝妃の部屋で話したじゃん?』



雅妃:『うん、話したね。』



妃響:『お前の言った言葉あれは全部本音?』



雅妃:『えっ?』



妃響:『きっかけは朝妃の死からだって言った。』



雅妃:『うん、言ったよ。』



妃響:『朝妃の死と向き合う為に妹と

話してみたいって。妹の道しるべを作る為に

俺達が前を向こうって言った。』



雅妃:『…………うん。』



妃響:『それで本当に雅妃は前に向けるの?』



雅妃:『えっ?………どういう意味?』




どういう意味…。妃響兄の雰囲気が怖い…



一対一で話すこと無かったから緊張する。



妃響兄に、全て見破られてそうで怖い…


俺の言ったことに対して突っ込まれるなんて

予想してなかった……あの状況で終わりだと

思っていたよ………何を考えているんだろう…




妃響:『雅妃、本音を隠すなよ。そんなことして何になる?お前がしんどくなるだけだ。』



雅妃:『本音?』



妃響:『何よりも臆病で怖がりで警戒心強いくせに。人見知りなのに強がって竜妃の真似

ばかりして。こんな時でも雅妃は自分を偽る?わかった、受け入れるってフリして嘘をつく?』

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