第12話

その光景を忘れるように、俺は暴れまくった。




街でも倉庫でも家でも。相手なんて誰でもよくて俺、妃響や湊、碧空たちに殴りかかってた。



大怪我を負わせるくらいの喧嘩もしてたんだ。





だけど、入ってた族の総長だった颯大さんはなんも言わねえの。





どんなに、暴れようが怪我させようが何も言わねえの。




俺からしたら、有難かったけどなんか不気味で。


そんな颯大さんが怖かったんだよな。




いつか大きな雷を落とされるんじゃないか不安で。





案の定、いつものように暴れてたら怒られてさ。






倉庫飛び出して街に向かったんだよ。





やっぱり、俺はつくづく運が悪いみたいでさ。



また、出たってしまったんだよ。例の男と。




したら、目が合っちまったの。やべえな、睨んでるのばれてたのか?なんて思ってさ。




男は、同じような世界で生きてる人。


なんとなく、そんな感じがしてあの時は

マジで終わったって思った……

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