第5話
俺が死んだことで、妃響は若頭という
立場につかないといけなくなったと思う。
ごめんな、俺の勝手な行動のせいで。
妃響の将来を決めつけてしまって。
妃響は継ぐことなんて考えてきて
無かったと思う。親父の中にもその選択肢は
なかったと思ってる。
ふう、俺の思ってたことでも話そうか。
若頭は、長男の俺がって理由で決まってた
けど、俺は妃響のほうが向いてると思ってた。
俺にないものを妃響はもってる。
その才能も能力も俺は羨ましかった。
同じ親から生まれたのになんでこんなに
違うんだ?って思ったこともある。
それが反抗として暴走族に入ったんだけど。
お前は、突き放しても何度も俺に
引っ付いてきた。
まるで、俺の事を1人にさせないように
いつもどこにでも、着いてきて……
一緒に居てくれた。
俺の気持ちを妃響はわかってくれた。
苦しかったことばかりだったけど
妃響、お前のその優しさに救われたよ。
妃響が居たから、頑張ってこれた。
だから、俺は……跡を継ぐ覚悟ができたし
妃響が傍に居るなら…大丈夫だって思ってた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます