第84話

「………竜妃、燈妃に連絡してくれ。

妃響の輸血を頼むって……連絡を……」



竜妃に、燈妃に連絡するように言う。



妃響と血液型が同じなのは

燈妃と煌妃と悠妃。


下2人は、学校に行ってるから

病院に来るまで時間がかかる。

家に帰ってきたであろう、燈妃に

急いで病院に来てもらう必要がある。



「えっ?父さん…俺と雅妃はっ?

同じO型だよね?輸血しても問題ない…

血液型でしょ?O型って………。」


「…………いいから、連絡してくれ。」



燈妃に連絡するように言って

俺は待合室から出て、人気のないところに行く。



本来だったら―――………



俺が……。父親の俺が………。


輸血できれば、いいんだが………

俺は、それができない。



今、すぐに血液を必要としてるのに

俺は待つことしかできないんだ。

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