第66話
離婚後―――……
しばらくしてから、
朝妃の家庭内暴力……というより
今まで溜め込んできたであろう不満を
言葉にして、ぶつけるようになった。
その、矛先に―――……煌妃と悠妃。
殴ったり、蹴ったりはないが
物を投げることが、ここ1年増えた。
自分の気持ちに葛藤しながら、苦しんでるのだと。俺は、思っている。
朝妃と向き合わないと、
玖賀の家族はバラバラになる。
弟たち……特に、煌妃と悠妃の
成長に影響しかねないという不安もある。
朝妃は、それを敏感に感じ取っていて。
俺への暴言は決まって
「煌妃と悠妃の成長に影響が出るから、って?その思惑、見え見えなんだよっ!どーせ俺は、玖賀のお荷物かっ!」
だったら、追い出せばいいだろっ!
と、暴言を吐く朝妃。
朝妃の心は泣いている。
親を求めて。愛情を求めて。
今まで向き合ってこなかった俺の責任だ。朝妃を見捨てることはしない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます