第65話

「ゆーひ。エンエンなーかないっ。

お兄ちゃん、学校行くからバイバイ。」


煌妃と悠妃は、妃響にベッタリで。


朝は、学校へ行こうとする妃響に

抱き着き、行くのを阻止し―――……

妃響を困らせる、


までが、


玖賀家の平日の朝の

ルーティンになっている。



「いやああああっ!いがないでえっ!

ひいっ!ひいっ!いやああああっ!」



母親の愛情が足らない?

俺の愛情が足らない?


優哉の息子だから、俺は悠妃を愛せていなくて、伝わっているのか?

なんて、悩みながらの子育てが続く。



「ッッ………ぐすっ…行っちゃやだっ…」


煌妃は、悠妃が生まれるまでは末っ子で

朝妃、妃響、竜妃、雅妃の愛情を精一杯受けて、育ってきた。


その愛情が、悠妃に向けられたからなのか

悠妃誕生後、赤ちゃん返りが酷く―――……

「ひーにっ、ひーにっ、抱っこお……ッッぐすっ。」

妃響に甘える、煌妃も悩みのタネ。



そして、最大の悩みは―――………



「妃響、行くぞ。遅れる。」



長男の朝妃(高2)だ。

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