第62話

「デレデレ妃響兄を見とかないと。

ここに妃愛が加わるのかー。楽しみだね。」


「そうか。楽しみか。」



竜妃とよく話すようになった娘のこと。


口には出す事は少ないが

妃響と同じくらい、デレデレな竜妃。



煌妃と悠妃に甘い。


今の関わりを見る限り、今後妃愛も

溺愛していきそうな予想がつく。



「妹…いいね。可愛いよ。」


「ほしがってたもんなー。竜妃も雅妃も。」


「俺、七夕に書いたことあったし。

小学校の頃、ずっと書いてたよ?」


「知ってる。今もとってあるよ。七夕。」



" 妃響兄に似た、妹がほしい。 竜妃 "


" 妹と遊びたい。雅妃 "



って、書いてたな。2人とも。



「朝妃兄も妃響兄も秘密主義すぎ。

ま、当時言われてたら困惑だったかも。今だから良かったのかもね。」


「そうだったな。」



10年前だったら、今ほど余裕なくて。


子育てに必死になってた俺は

娘を受け入れる余裕などなかった。



朝妃もわかっていたと思う。




今だから、良かったんだ。




――― 完結 ―――

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