第60話

「妃響と悠妃を見てたんだろ。

可愛い系の妃響と可愛い悠妃をな。」



言っちゃった。


みるみるうちに妃響の顔が

不機嫌になっていく。

面白いなー。そんなに嫌なのか。



「可愛い系はやめろっ!

可愛いのは煌妃と悠妃と妃愛だっ!」


「違うだろ。妃響も入るんだよ。」


「入らん、認めんっ!」


「妃響はどう考えたって梨絵子似だ!」



俺と妃響の会話で理解したらしい

竜妃と雅妃。クスクス笑ってる。



「何だよ、竜妃。雅妃。」


不機嫌MAXの妃響。2人を睨みつけてる。



「いや、だってさ。俺も聞いてたし。

妃響兄は男子から異様にモテるって。」


「そうそ。俺たちの代の中で

妃響さんが女性だったらなーって…

言って、た……し………って怒んないでよっ!妃響兄っ!」



いつの間にか、立ち上がり。


雅妃を見下ろしている妃響。



「可愛いのは事実だよ?妃響兄は。」


「違う。可愛いなど、認めん。」


「いいじゃん?煌妃、悠妃、妃愛って

お仲間いるんだしさ?ね?ね?」

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