第51話

「落ち込まないでよ、まったく。

父さんの性格に似てるの俺だろ?

竜妃と雅妃は…ツンデレだけど素直なところあるし。

燈妃は……アイツはなんだ?謎だな。」


「燈妃か。半々だよ。

俺と梨絵子のいいとこ、悪いとこ。

半分ずつ受け継いでいるよ。」


「ふーん?ちゃんと見てるんだ?

父さんのことだから、煌妃と悠妃にばかり手を焼いていたのかと思った。」



妃響の言う通り、煌妃と悠妃が優先で。


竜妃、雅妃、燈妃は…

下2人ほど、手は掛けなかった。

手がかからなかった、とも言えるが。



「燈妃は兄弟一、優秀だよなあ。」


「まあ、頭いいしな。真面目……

真面目か!?燈妃。いや、ちげーわ。

優秀と見せかけてやらかしてるしな。」


「へえ。燈妃もやらかしてるのか。」


「煌妃程じゃないけど。」



煌妃ほど、か。


まあ、煌妃は手がかかったからな。


怪我の頻度が半端なかった。

熱もよく出すし、インフルエンザにもよくかかったし、風邪も多かった。



悠妃とどっこいどっこいの病弱体質。

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