第47話

帰りの車の中―――………



「あのさ。」



お義母さんの話しを聞いてから

一言も話さなかった、俺たち。


妃響が俺に話しかけてきた。



「なんだ?妃響。」



話す内容はだいたいわかっている。



「もし、妃愛が母さんが死んで

ホッとしたとしても。娘に変わりないよね?引き取るのをやめるとかさ… 「そんなわけねえだろ!」」


思わず、強い口調で言ってしまった。



「俺は、妃愛をこれ以上苦しめたくない。散々苦しんで、泣いて。

死のうとしていた妃愛を苦しめたくない。俺と同じ思いはさせたくない。」



俺と同じ思いはさせたくない。


妃響の言葉が突き刺さった。

心臓を突き刺された感覚だった。



妃響も苦しんだんだよな……。

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