第40話

拗れて、拗れて―――……


1年ほど前。



等々、妃響はマンションを借りて

玖賀の家を出ていった。


俺に、黙って出ていった。



俺が入院しても、面会にこなかった。


妃響の答えだと。

身をもって知らされた。



もつ、駄目だ―――…。。


全て、終わった。玖賀は終わり。


妃響との関係を修復しなかった

俺が全て、悪い。悪かった。



そんな言葉さえも、言えなかった。



どんなに悔やんでも

過去に戻ることはできない。



未来を変える、僅かな望みも

俺には残されていなかった。




竜妃、雅妃、燈妃、煌妃、悠妃は

妃響を必要としていて。


息子達もまた、妃響との関係を

それぞれ悔やんでいた。



孤立させてしまったことを悔やんでいた。

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