第18話
生死を彷徨い―――………
妃愛に会えたのは1週間後だった。
集中治療室から、小児病棟に移り
ようやく面会が許可された。
本来なら、俺は面会できない立場だけど
「息子です。この子の兄です。」と母が言ってくれて、面会許可が下りた。
母さんは―――………
極度の緊張状態が続いたからか
倒れてしまい、入院していた。
今日は俺一人で、面会。
いつもは母さんが妃愛の傍に居た。
いない状況で接するのははじめて。
いつにも増して緊張・不安でドキドキしていた。
1週間ぶりの妹―――……
前よりも、小さくなっていた。
体重が減ってしまったらしく
点滴で命を繋がれていた。
小さな腕に刺さる、点滴。
心電図のモニター。
小さな小さな身体で生きようと頑張っていた。
涙がでた。
妃愛には、父親が居ない。
母さんも癌だと聞いた。
いずれは1人になる可能性がある。
そうなったら、妃愛はどうなる?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます