第18話

生死を彷徨い―――………


妃愛に会えたのは1週間後だった。


集中治療室から、小児病棟に移り

ようやく面会が許可された。



本来なら、俺は面会できない立場だけど

「息子です。この子の兄です。」と母が言ってくれて、面会許可が下りた。



母さんは―――………


極度の緊張状態が続いたからか

倒れてしまい、入院していた。



今日は俺一人で、面会。


いつもは母さんが妃愛の傍に居た。

いない状況で接するのははじめて。

いつにも増して緊張・不安でドキドキしていた。




1週間ぶりの妹―――……


前よりも、小さくなっていた。

体重が減ってしまったらしく

点滴で命を繋がれていた。



小さな腕に刺さる、点滴。

心電図のモニター。


小さな小さな身体で生きようと頑張っていた。

涙がでた。

妃愛には、父親が居ない。

母さんも癌だと聞いた。

いずれは1人になる可能性がある。




そうなったら、妃愛はどうなる?

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