第11話

コンビニで大輔さんと合流して

車に慌てて、乗り込む。



「悪いな。呼び出して。

状況把握できてねえからよ。

スピード出すぞ?」


「わかった。」



運転のテクニックは

お手の物と豪語している大輔さん。



言葉通りで……

荒い運転ながらも、特に酔うことはなく

塔英大学付属病院に着いた。



「行くぞ、朝妃。ついてこい。」



大学病院は、広すぎて……


訳が分からなかった。


戸惑いながらも、前を歩く大輔さんに

遅れまいと必死についていく。



着いた場所は、集中治療室だった。



「お兄ちゃん…お兄ちゃん……。どうしよ。

妃愛が…妃愛が……熱で、痙攣してて………

最悪の可能性もって………どう、しよっ………」


「梨絵、落ち着け。落ち着くんだ。」


「どう、落ち着けっていうのよ!!」



お母さんは、泣きじゃくていて

ずっと「どうしよ、どうしよう……」

って、泣きながら言っていた。

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