第82話

お母さんに会いたい

朝妃に会いたい


と、口に出さなくなった。



だから、俺は怖い。



心に溜め込んで……いつか爆発……

壊れてしまうのでは、ないかと。


妃愛を見ていると怖くなる。



近くに居るのに、

妃愛の存在が――遠い。



妃愛:「…………お、とうさん……」


妃愛がお父さんと呼んで

複雑な表情をしている。


親父……起きてきたのか……。



父:「どうした、妃愛。」


妃愛:「……なに、が?」



親父の問いの意味を理解しているのに

知らないフリをしようとする妃愛。

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