愛妃 〜名前に託した想い～ ✱番外編✱

第80話

妃響：「妃愛は辛い？」

妃愛：「……辛くないよ、大丈夫。」

妃響：「正直に言っていいんだよ。」

正直に言ってもいい

と、言っても……

妃愛は中々本音を語る事はない。

今まで、妃愛は本心を偽って隠して

じいちゃんばあちゃん……おばさん…

の、顔色を伺ってきたから

玖賀でも同じ様に伺っている。

嫌われないように。

捨てられないように。

良い子に、なろうとしている。

悠妃とは年子で似たような立場

分かり合えることが多いらしく…

真っ向からぶつかり合っているけど

俺や燈妃……竜妃達には遠慮がち。

その状況が、もどかしい。

中々、心を開いてくれない妃愛に

ヤキモキしている。