第67話

キッチンの電気がついている。


誰かいるのかな?朝妃兄?妃響兄?

煌妃か悠妃の氷枕を作り替えに

来たのかな?と、思いキッチンを覗く。



竜妃:「え、ともき?」


燈妃:「………………。」



無言で通り過ぎようとする

燈妃の手を掴む。


燈妃の手が、熱い。



竜妃:「え?熱、あんの?手、熱い。」


燈妃:「別に……関係ない。一人で出来るし、竜妃兄は早く寝なよ。」



しんどいのか少し息が上がりながら

俺のことをあしらう、燈妃。


でも、熱……きっと39度近くある。



燈妃:「離してよ、手。僕、騒ぎたくないの。放っておいてよ。」


竜妃:「でも……」


燈妃:「大丈夫って言ってるじゃん

!放っておいて!」



掴んでいる手を振り払って

キッチンから飛び出していく燈妃。


熱……いつから、体調が

悪かったのだろうか――。

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