第62話

――――お昼過ぎ。



担任:「竜妃くん。」


竜妃:「え?何でしょう……」


担任:「燈妃くん来てないみたいなんだけど、学校行ったかな?」



え?燈妃が学校に来てない?


今日は鳥さんの……お世話があるから

先に行くって……言っていたような……

嘘、だったのか?なんで、学校に……



担任:「行ったのよね。そっか。ありがとうね、もう一度、ご自宅に電話してみるわ。」


俺の元から立ち去る担任。



誘拐でもされたのでは、なんて思って

俺は雅妃のクラスに走っていく。


雅妃:「あ、竜妃。燈妃……来てないって……おれ、聞いたんだけど。」



雅妃も聞かれたのか。



雅妃:「何かあったのかな。」


竜妃:「何もないよ、きっと。大丈夫だよ、ケロッと帰ってくるよ。」


雅妃:「うん、そうだねっ!」



家に帰ってきてるだろう――

そう思って、雅妃のクラスを出る。

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