発熱(過去編)

第46話

side 竜妃



まだ―――朝妃兄が生きていた頃。


父さんと母さんが離婚して

間もなくの頃―――煌妃が5才前の話。



悠妃:「うあああっ…ママっ………ママあっっ……」


出ていった母親を探し

泣いている悠妃は当時1才5ヶ月。



俺は、小学校6年生だった。



妃響:「なーに、悠ちゃん。まーた、泣いてるのっ?」


朝妃:「泣き虫悠妃。我が家の末っ子くんは甘えん坊で泣き虫だねえ。」



朝妃兄がまだ荒れる前で。

妃響兄も家に帰ってきていた時。


母さんが出ていったあとの

数ヶ月だけの穏やかなひと時。



悠妃:「んああっ!ひー!うあああんっ!」


朝妃兄よりも、次男の妃響兄に懐いて

妃響兄の事を母親と思っている?


なんて思うほど

ミルク、オムツ、着替え、お風呂…

そして食事…遊びを妃響兄が見ていた。

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