第51話

中学を卒業し、高校入学した頃にはさらに距離が広がっていた。




近いのに遠い。

実の娘なのに他人みたいで父親ってなんだろう?って思う日々。

避けられ、嫌われ、まともに話すことができない毎日。



娘の繊細な性格を理解してなかった俺が悪い。




優哉夫婦が亡くなったあと、なんとか元妻と話したくて。

子どものことを聞きたくて。

これからの生活をどうするのか知りたくて、時間を作って優哉達が住んでいた町に毎週末通った。



しつこいほど。



ホテルを取って、元妻の元へ通ったんだ。




初対面がいけなかった?



娘の気持ちを無視してしまっていた?俺が会いに来るのは嫌だったかな?




急な死、急な引っ越し、父親、兄。



娘の中で短期間のうちに目まぐるしく変わった環境に無理に適応しようとして、体調崩したこと理解していたのに…。




ママとの別れは予期してなかったことだよね。




ワガママも言えず、甘えることも出来ず旅立って行ったママに思うことたくさんあるよね?




同時に、俺に対する思いも。






" パパと一緒に暮らそう? " って言った日。




「うん」ってうなづいてくれたけど、本当は何を思っていたのかな?





ひめちゃん、キミの気持ちを教えて。

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