第44話

その後、結妃は妊娠7ヶ月の時に突然胎児の心拍が止まってしまい、死産…。




玖賀家を出ていったあとも、結妃と話したくて会いに行っていたことが

母体のストレスになっていたのか…。



今となっては不明だが、

死産を機に結妃との親子の縁は切られ絶縁状態になった。




奥さんを通じて、結妃の状況を聞いていた。





和解できないまま結妃夫妻は

交通事故で死亡。




娘夫妻の死別を機に俺たち夫妻にも亀裂が入り、喧嘩の毎日が続いた。




離婚を切り出したのは、俺だった―――……。





「逃げだね、史哉くんは。

菜緒、妃葵、妃芽乃、結妃…娘亡くして辛いのは私も同じなのに。

そうやって、突き放すんだね?

最初の約束も全部嘘だったんだ?信じてきた私が馬鹿だったね。

ありがとう、今まで。子ども達のことよろしく。」





離婚を告げ、親権を取り、

俺と奥さんは別々の人生を歩み始めた。








離婚して間もなく、連絡が途絶えた。

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