光のない目。(続きかも?)

第40話

side 史哉





はじめて出会った日から変わらない。




娘の目の光は、俺の双子の兄が亡くなった船で消えた。

死後10年経った今でも娘の目に光は差してない。

俺は双子の兄夫婦を亡くし、娘はパパと慕ってきた人を亡くした。



死別の哀しみは消えない。





「優哉っ!美咲ちゃん……!

おいっ、嘘…だろ?優哉っ!優哉っ!目を開けろよ…

俺たち双子だろ?ずっと一緒だって約束しただろ?なあっ……」




起きてくれ、目を覚ましてくれと俺は優哉にしがみついて泣いた。



なんで、どうしてっ……俺の大事な片割れなんだっ……なんで死ぬんだよって言いながら泣き叫んだ。




優哉の元から離れられない俺を引き離しにきたのは、誰だったか―――…



覚えてない。「やめろ!優哉の傍にいる!離せ!離してくれっ…」って抵抗したことは覚えてる。



が、その後のことは覚えてない。







運命の分かれ目はそこだったのだろうか?

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