第20話
「妃愛、優哉の墓参り今年は一緒に行こう。」
再度、パパから言われる。
パパはもう引き下がる気はないだろう…
こうと決めたパパは頑固で決心が固いこと、ママと再婚する前から知っていた。
「…………答えは、待って……。」
「ん、わかった。待つよ。」
「ありがとう……。」
すぐには「行く」とは言えなかった。
ひとりで話したいこと沢山あるから、反対を押し切って毎年ひとりで行ってた。
寂しくて、心細いけど…パパとお兄ちゃんに頼るのは何か違う気がして。
付き添いもヘンって思ってたから、拒絶してきた。
いうて、話すことは「ツラい」とか「寂しい」とか、「早く会いたい」ってここ数年はずっと言ってきた。
嬉しいお話しよりも、優くんと美咲ちゃんを悲しませることばかりってわかってたけど、そこでしか吐き出せなかった。
わたしの大好きなふたりだから、
わたしが唯一泣ける場所だったから……
心の拠り所なんだ、今でも。
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