第15話

パパはわたしが嫌いなんだと思った。



初対面の時のパパの目を一生忘れることはないだろうな。

実の娘なのに、他人の娘だと思って怒りの表情をしたこと、忘れられない。




ずっとわたしは……。




今もわたしは思ってる。

パパは実の娘だけど義務的に引き取って育ててくれてるだけだって。

ママと一緒になりたいから仕方なく……かなって。



なんか、そう思う。




だれも信じられないんだよなあ……。




パパもお兄ちゃんも側近の人も、叔父さんも叔母さんもみんな好き。

困ったら助けてくれるし、優しいけど……だからといって信用するにはならない……。




「ほんと……嫌なやつ。自分が嫌いだ。」




不自由なく生活しているのにわたしはひとり……だなって。



まあ、自分がそういう環境を作ってしまったからなんだけど。

満たされているのに、満たされていない。





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「このまま死ねたらいいのに……。」






わたしはネガウ。






わたしをママの元に連れて行って…と。

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