出会い、別れ、復縁…その果て。

第36話

※ リアルな表現が、あるかもです。


生々しい表現が、苦手な人は

読むことをおやめください。




side 梨絵子



好きで、好きで、好きで―――……。


史哉くん以外、好きになれないと思った―…。

史哉くん以上の男性は居ない。

私の事を理解してくれる人は居ない。



不器用で、クールな史哉くんは、

ある時までは、冷たい人だった。


それこそ、私の事……やっぱり嫌いなんだ……

子供を授かったから、渋々、結婚しようとしていただけなのか……って思っていた。



菜緒を、亡くしたあと……


私に言った。

「おしまいにしよう。幸せになって。」


それだけ。娘を授かり、手放し、死別して……

苦しむ私を、見捨てた史哉くん。



私の、人生の中で……一番辛かった時期。


正式に結婚するまでの約3年間、

涙がかれるまで、何度も泣いた。



もう、会えないんだ―――……。


会うことは出来ないんだ……。



史哉くんの、温もりを感じることは

出来ないんだ……。

付き合う前、付き合ってからも一度も喧嘩はなかった。



常にクールで。



私のこと、好きでは無いのかな……

って、思っては泣いて。苦しんで。

史哉くんに、聞くことができないまま、妊娠。



離れたくない―――……


史哉くんの隣に居たい―――……

そう思ったエゴ。私の勝手で、



菜緒と蒼哉は、授かった―――……。

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