第34話

「もう少ししたら―――……さ。

こっちに引っ越してくるから。莉音・詩音。

学校は、毎日通うんだぞ?」


「わかってるよ。」


「う〜ッッ……お兄ちゃん……。」


「泣き虫、詩音。心配いらないの。

俺が、決めたことだから。兄弟なのに、同じ家で暮らしたことないんだぞ?

お兄ちゃんも、弟と妹と暮らしたいんだよ。」




優音兄―――……ありがとう。


色々と、悩んで決めてくれたこと。

すっごく、嬉しいんだ。



「さ、玖賀邸に到着だよ。」



保育園の時から、通ってきた。


僕が、駄々をコネて

悠妃のところに行く〜と泣きわめいて。

お父さんが送ってくれたり、朝妃さんか、ひいにいが迎えに来てくれたり。



僕の、もう1つの家族。



「おはよ〜!あがりま〜す!」



組員さん達とも、顔馴染み。


顔パスで、家に上がることが出来る。




「泣き虫莉音がきたぞ。

悠妃〜ッッ!卒業制作で、学校行くんだろ〜!?」


「いく!待って!莉音すぐ行く!」




これが、僕の日常なんだ。

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