第14話

とち狂ったヤンチャボーイ……


樹月さんって、そんな人だったのか…

燈妃さんが世話を焼いてるとは聞いたことがあったけど、ヤンチャな人なのか。



「樹月と詩音は変わらんよ。

どっこいどっこい…だから、優音は手が掛かるから…可愛いんだと思うよ?

莉音も色んな意味で手が掛かるけど、優音は受け止めてくれる器の広さは持ってるから。

優音に甘えてもいいんだよ、莉音。」


「…………………うん………。」



優音兄ちゃんに、甘えてもいい……。


男が、僕だけになってしまって、

正直、不安でいっぱい。相談したいことも沢山ある。できるかな、僕に。



「病院入る前に伝えたかったんだ。

莉音にはね、優音ってお兄ちゃんが居る。

複雑な気持ちはあると思うけど、兄弟だから話せることもあると思う。

もちろん、俺も…莉音を支えるから。

莉音、一人で抱え込まないって約束できる?」


「………ッッ……グスッ………ひいにいッッ………。」


「うん、ひいにいは居るから。

遠慮なく甘えてきてもいいんだよ。

莉音は、一人ぼっちにはならない。支えてくれる、大人の人が居るから。」


「うんっ、うんっ………。」



この先の、生活の不安―――……


学費のこと。将来のこと。

いっぱい、いっぱい…不安がある。



どうなってしまうんだろう…って。

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