第8話

「………う〜ッッ………やだよおっ、やだよおっ……

なんでなのッッ……ひいにい〜ッッ……やだあッッ……」


「ん、やだよな。」


「おとうさん……おとうさん……。

う〜ッッ…つよくなんかなれないよっ……むりだよ。」



抱き着くっていうよりかは、

辛くて、悲しくて、苦しくて…不安な気持ちをどうしていいかわからなくて、俺にしがみついているんだと思う。


17歳。まだまだ、父親が必要なんだよ。


莉音は、お父さんっ子だから。

まだ、お別れには早いんだよ。



「莉音。」


莉音が保育園に上がる前から、

大切な話をする時は、視線を合わせて話をしてきた。



「……う〜ッッ………グスッ………グスッ………」


「莉音。俺とお話できる?」


「………グスッ……うんっっ……グスッ……。」



駐車場に到着して、車に乗り込み。

話しをする為に、

二人で後部座席に座る。



必死に、泣きやもうとしている莉音を

見ていると、俺まで泣きそうになる。




我慢せずに、泣いた方がいい……。

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