第18話

放課後の教室ってのは誰もいないと意外と静かで、パチパチパチパチ、その音だけが教室に響く。



やっと半分程になったところで、単純作業に段々と眠くなってきた俺はグッと背を伸ばした。



窓を開けてるから、外の部活の奴らの声とかは聞こえるけど。



野球の音とか気持ちいいんだよな、特にバットにボールが当たって金属音が鳴った時とか……。



「!うわぁっ」



背を伸ばしながら窓の方向をボーッと見ていた俺は、ふと視線を教室の前方の入り口にやると知らない間にそこに人が立っていたことに驚き。



「……っくりした…」




ドキドキしながら目を開いて声をあげ……って、え?





────その顔をよく見ると、教室の入り口に立っていたのは、1週間程前に社会科資料室にいた"あの"出雲 汐里で……。

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