第11話
信じらんねえ女に怒りを抱いたまま、俺は社会科資料室のドアをノックも無しに思い切り開いた。
「あの女なんなんだよっ!」
ドアを開いた俺が怒りのままそう叫ぶと、椅子に座っていたたっつんの体がビクッと体を震わせた。
「わっっ、…ビックリしたあ〜…新堂くんかあ…」
驚いた表情のままの振り返った たっつんがそう言うのでズカズカと教室に入った俺は、たっつんに詰め寄る。
「たっつん、アイツなんなんだよっ!」
「ど、どうしたの新堂くん…、あ、資料取りに来てくれたんだよね」
「ちげえよっ!」
「えっ、違うの!?」
「いや違わねえけど!あの女意味わかんねえんだけど!」
「あ、あの女……?」
怒りのままに言うとたっつんは少し考えたあと、控えめに口を開いた。
「……もしかして、出雲さんと入れ違った?」
苦笑いを浮かべるたっつんを見て、俺は怒りを優先して忘れていた先程の光景を思い出した。
そうだ!
そういや、たっつんと出雲汐里なんか怪しい雰囲気出てたんだった……。
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