第81話

素直に思っていることを言うと、明らかにうざったそうにため息を吐き出され。



「やっぱお前に頼むのやめる」



そう言って、わたしの手から紙をひったくるので、慌ててその腕を掴む。



「ちょっと…」



「光、性格悪ぃんじゃねえのか?」



「え、わたし?」



「人が必死に頭下げてんのに馬鹿にするとか性格悪ぃだろっ」



え、頭下げた?


下げられてないけど…。



どういう訳か不服そうに言う息吹藍の中では、すでに頭を下げたことになっているらしく。



性格悪いとまで言われるのはどうかと思いながらも、失礼なことを思ったのは事実だったりするので一応謝る。




「あの、ごめん…?」



そう言うと息吹藍の腕を掴んでいたわたしの腕を軽く払い。




「…で、どーなんだよ」



「え?」



「これだよ、教えてくれんのか?くれねえのか?」

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