第77話

わたしに頼み事って…。

いったい、何?



息吹藍が頼んでくるようなことをわたしに出来るのかどうか。



何を頼まれるのか、考えながらも言われた通り醤油を買って店内を出るといつもの場所に息吹藍がしゃがみこんで待っている。




「なに?頼みたいことって…」



近づき聞くと、わたしを見上げるように一瞥した男が立ち上がる。



そうしてズボンのポケットに手を突っ込むと、そこから何かを取り出し…。



「これ、教えてくれねえ?」



手に持っているのは小さく折りたたまれた紙で…。



教えろって…。



その紙の中身がなんなのかを知るために、それを手に取り広げていくと、それは数IIの方程式の問題が書かれていて。



「頭いいんだろ?」

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