第69話
あまり人に壁を感じてなさそうな軽い性格の息吹藍の中で、わたしは知り合いという認識なのか友達という認識なのか。
塾帰りの道。
今日もコンビニの前で不良達と遊んでいる?らしい息吹藍が、わたしが通ることに気づくと少し大きめに声をかけてくる。
息吹藍がそうしてこちらを見て声をかけてくると、周りの不良達も、必ず一斉にこちらを向くので注目されて恥ずかしい。
そもそも気をつけて帰れと言われても、ここから5分程の場所にある家までの道のりで何を気をつければいいのか。
…けれど、毎回変わらずわたしを見かけては、こうして声をかけてきて、さらには手までを振ってくる様子を見ると憎める存在でもなく。
寧ろその逆なのだ。
人懐っこいと言うよりかは、単に誰にでもフレンドリーな息吹藍という男は、わたしを全く不快にさせない。
誰に対しても同じように対応しているという事が、とても好印象に思えていて。
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