わたしは話したこともないのに勝手に嫌っていたから。

いや、嫌っていたわけじゃないのかもしれないけれど、決して好んではいなかった。

不良だからマトモな人間ではないと思い込んでいたのだ。

それもそれで、間違いでは無いのかもしれない。

けれどだからと言って本当に嫌う程の存在なのかっていうのは関わってみないと分からず。

関わりたくないと思っていたし、向こうもそう思っているとか勝手に思っていた。

でも、息吹藍達はそうじゃなかった。

怪我をしたわたしを純粋に心配して色々してくれた。

性格の話をしてしまうなら、もしかしたらわたしの方がよっぽど悪いんじゃないかと感じた。

逆の立場だったら、きっとわたしは声などかけられないと思ったから。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい