第65話
そのひと言が自分の中で嬉しく、もう一度お礼を言うと女子は愛想良く笑った。
確かに決して清楚という感じでもない女子だけど、メイクの濃さは置いておいて元々整った綺麗な顔をしているからか、笑った顔はさらに綺麗に思え。
清楚な感じがいいと言っていたらしいけれど、そうじゃなくてもいい気がした。
綺麗というイメージが彼女にはとても合っている気がすると…。
「…じゃあ、わたし…帰ります」
その場を立ち去ろうとすると息吹藍が袋を持つ手を少し上げた。
「気ぃつけて帰れよ」
軽く言われて頷く。
不良達の視線を感じながら、その場を後にした。
やっぱり嫌な人ってわけでもない対応の息吹藍。むしろ、いい人にも思える。
それにあの女子も…。
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