第64話
だったら笑わなくてもいいんじゃない?
そうは思ってもお礼を言いに来たのに文句を言うのもおかしい話なので黙っておく。
「病院行ったの?」
女子にそう言われ首を振る。
「でも瘡蓋になってないってだけで、痛いってわけでもないから…」
やはりそこまですることでも無いような…。
そう考えると、救急車なんてとんでもなく大袈裟な話だったと最早少し笑えてくる。
「そう…てか、傷跡残んなきゃいいけどね」
そう言って母親と同じことを全く違うテンションで言ってくる女子は純粋に心配してくれていて、優しいと感じた。
お嫁にいけないなどと訳の分からないところを心配されたわけじゃない。
わたし自身の心配をしてくれていると分かったから。
「うん、ありがとう…」
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