第62話
ああ、なんだそういう感じか…。
軽い口調でそう言われ、わざわざってのは、わざわざ持ってきたのか?という意味じゃなくて、わざわざ持ってこなくていいのに、という意味なんだと悟る。
そんなことを気にする息吹藍は悪い男でも無さそうで…。
それを見ていたもう一人の女子にも、同じものを差し出す。
「あの、これ…」
「え、あたしも?」
「うん、お水と絆創膏すごく助かったから」
様子を見ていた絆創膏をくれた女子にもそれを渡すと、受け取りながらも驚いていて。
というかわたしの中では息吹藍よりこの女子に渡そうと思っていたから。
まあどちらにも感謝してるんだけど。
この女子にはお金を使わせてしまったわけだし…。
「ほんと、いいのに。気にしないでって言ったじゃん」
息吹藍と同様、そんなことを言ってくる女子もやはり悪い感じには思えない。
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