第53話
「それもそうよねえ。だったらタクシー使っても…」
タクシーって…。
歩いて15分の距離をタクシー使って帰る馬鹿がどこにいるのよ。
骨折して歩けないならまだしも、足の痛みすらないのに。
どう考えても無駄遣いでしょ。
「てかホントいい。もう行くし、いってきます」
「あ、ちょっと光っ…」
カバンを持ってさっさと立ち上がり、何かまだ言ってきそうな母親を無視して家を出る。
もう…ほんと、どうしてあんなに口煩いの?
そもそも学校までだって電車と徒歩で行ってるのに、塾の帰りはタクシー使えばって提案はおかしいでしょ。
本気で訳の分からない事を言う母親にそう感じながらも、本当のところを言うと今日はどうしても歩いて帰りたかったのだ。
帰り道にコンビニに寄りたいと思っていたから…。
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