第49話

「…わたしも、高二」



「あっそ。ならやめろよ、俺も使わねえし」



そっちは最初から敬語じゃなかった気がするんだけど…?



軽くそう言われ、思わずツッコミそうになりながら息吹藍を見て頷いた。




「…わかっ、…た。」



りました、と言いそうになるのを堪えてそう言うと息吹藍が口角を上げた。




今度こそ車を降りて、ドアを閉めると後部座席の窓が開きそこから息吹藍を声を掛けてくる。




「じゃーな、ユートーセー」



それが馬鹿にするように聞こえ、思わずムッとする。



「…ヒカリだからっ」



「はぁ?」



意味がわからなかったのか、怪訝そうな顔を見せられ。



だから…。



「優等生じゃないし。光って名前があるから」



思わずそう告げると、わたしを見た息吹藍がニッと悪戯な笑みを浮かべ。

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