不思議そう言われ。

「……もう、それでいいです」

わたしの言いたかったことは、息吹藍には上手く伝わらないらしく面倒になり諦める。

「つーか、その制服羨ましがられんだろ？」

なにが面白かったのか少し笑った息吹藍が、話を変えてくる。

制服？

羨ましがられるって、誰に…。

「南高の制服可愛いんだろ？」

質問の意味がわからず、制服をじっと見ているとなぜか疑問形でそう言われ。

これ、可愛いと思ってるの？

息吹藍が？

「え…可愛いんですか？」

「知らねえよ。俺はよく分かんねえし」

え、分かんないの？

今可愛いって…。

「俺の周りの女がいつも言ってんぞ。南高の制服がこの辺だと一番可愛いとかなんとか…」

そういうことか…。

息吹藍が可愛いと思ってるって訳じゃなくて、周りの女子たちがそう言っているという話らしい。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい