第35話
少し驚きながらその女子達の方へと目を向けた。
今は既にわたしの方を誰も見ていない息吹藍とその不良達。
先程ヒソヒソと話していたのは別に馬鹿にされていたわけではないと気付く。
小声でされていた会話は単に心配してくれていただけだったのかもしれず…。
勝手にからかわれているなどと勘違いした自分は被害妄想的な事を思っていたのだと。
母親の遺伝をしっかりと受け継いでいる自分が恥ずかしくなった。
貰った水で傷口部分を流していると想像以上に傷が沁みて顔がひきつりそうになり。
未だジンジンとする両膝は傷になっただけではなく、強く打ち付けたからか動かしても痛んだ。
それでも流れ出る血を拭いて、傷口を綺麗に洗い貰った絆創膏を貼ると痛みはそこまで変わらないけど見た目はだいぶマシになり。
一向に雨は降り止む気配がないけれど、もう既にそこそこ濡れているので仕方がなくこのまま帰ろうと思うとコンビニの駐車場に一台の黒塗りの高級車が止まる。
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