第18話
三週間ほど前、上の階に越してきた【息吹】という一家。
その親が何をしているのかなんて、さっぱり知らないけれど、そこそこの金持ちの家の子供だろう男の姿を見て、お母さんは散々悪口を言っていたことを思い出す。
─────「ねえ、ちょっと光!上の階に越してきた息吹さんのとこの息子さんに会った?」
息子?
「てか、越してきたの?」
それすら知らないんだけど。
スマホを弄りながらテキトーに返すと、呆れたように母親がため息をついた。
「もう、どうしてそう話を聞いてないのよ。この前から越してくるってずっと話してたじゃないの」
えー、そうだった?
そんなことを言われても、母親の話などいつもテキトーにしか聞いていないわたしは正直全く記憶にない。
「それで?その人が何?」
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