蝉川さんとは2年と3年のクラスで同じになり、しかもあまり頻繁にやるとは言えない席替えで5回も前と後ろの席になり、よく話すようになった。
3年の夏休み、体が弱く休みがちな蝉川さんと、ただ単純に馬鹿な俺は補習のため学校に来ていた。
今は補習の合間の休憩時間。
唐突に蝉川さんはこの言葉を言ってきたのだ。
『で、結局なんで蝉なの?』
「んー…。」
『蝉って1週間くらいしか地上で生きられないんだろ?
普通蝉になりたいなんて思わなくね?』
頬杖をかきながら笑い終わった蝉川さんに問う。
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