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いつか本編に出すとおもっているけど作者の空きがち更新ペースだといつになるか分からないから、忘れないように書いておいた場所。


本編を更新せず、これ書いて何してるんだろうね?

書いてると楽しいから良いか


















『金の64』

 ある時代の名匠が作った64基の純金でできた彫刻。

 一つ一つの大きさは横×縦×高さ=5×5×10cm

 手のひらにずっしり乗るくらいのサイズ感。

 モチーフは一基ずつ異なっている。


 現在(ゲーム内)から数千年前、大陸を支配していた統一帝国のある貴族が自領に金鉱脈を発見した。

 金属探知の魔法を使える者によると全て採掘すれば領土の運営にかかる費用数年分をまかなえる程だという。

 その噂と採掘が始まったという情報から莫大な利益を狙って何人もの商人がその貴族の元を訪れた。

 しかしながら全ての商人がにべもなく金の取引を拒否されたという。

 更に聞くところによると金脈を握ったその貴族は商人以外にも他一切の、宝石商、オークショニア、貴族など、あらゆるルートに粒一つも金を流していないことが判明した。

 人々は「あの貴族は何を企んでいるのか」と訝しんだ。

 しばらくの間は盛んにその理由を推理し、話し合い、あるいは荒唐無稽な陰謀論を立ち上げたりしたが、そこから何の詳しい情報もなく、人々を楽しませるような噂話も次第になくなっていき、金を蓄える貴族の話が皆の話の種になることもなくなった。

 噂が流れたのはその頃だった。

 あの貴族の領土でデコリを見かけた、と。

 世界で最高峰の造形家十二人のみが就くことのできる職業『世界を象る手グラン・ブロッコ』、その中でも当代随一の腕を誇ったのがドワーフの職人デコリ・ガルシアだった。

 あの貴族は界隈ではよく知れた美術品の収集家であったという情報もあり、その噂は爆発するように広まった。

 市井の中で広まった噂が貴族社会にまで届いた頃、渦中の貴族は付き合いのある、特に美術品にうるさい貴族たちを招き自身の家でパーティーを開いた。

 そこで初めて『金の64』は披露された。


 デコリは貴族に頼まれた。

「私の金塊を全て使っていい。代わりに君も全力を尽くしてほしい」

 作品に全力を尽くすのは当たり前だ馬鹿かこいつ、と思ったが口には出さなかった。

 しかし、その心意気は気に入った。

 近頃は大したことのない素材と大金を持ってくる馬鹿ばかりだった。

 金もそこまで良い素材ではないが、ここまでの量を全て、自由に使えるのは面白い。

 久しぶりに作品を楽しく作れそうだ。


 『金の64』はその後、統一帝国の崩壊、戦火、また数千年にわたる年月によって六十四基のうち四十一基が行方知れずとなっている。

 デコリの後年の作品『銀の47』、『白金の8』、『ダイヤモンドの1』に比べて『金の64』は作品数自体は多く希少価値は小さいが、最初に作られたシリーズであること、ある王族がコレクションしていることなどを理由にかなり付加価値が高い。

 

 以下『金の64』それぞれの番号に対応するモチーフ

 (紛失分は不記載)


『金の1』:栄華の王冠

『金の2』:鮮麗たるドレス

『金の3』:継承の指輪

『金の4』:可憐なティアラ

『金の5』:剣聖の剣

『金の6』:賢者の杖

『金の7』:英雄の盾

『金の8』:叡者の書物

『金の9』:勇猛なる鬼人

『金の16』:繁殖するスライム

『金の18』:彷徨う妖精

『金の25』:侵攻する巨人

『金の28』:旧時のゴーレム

『金の41』:深淵の腕

『金の48』:昇龍する鯉

『金の49』:支配者たる竜

『金の53』:飛翔するワイバーン

『金の57』:堅牢なる城

『金の58』:蔽う森林

『金の60』:壮大なる大地

『金の62』:母なる海

『金の63』:世界の天空

『金の64』:太陽と月


 

余談『ダイヤモンドの1』

 デコリの晩年の作品である『ダイヤモンドの1』は『金の64』と同様に5×5×10cmのダイヤを加工して作った彫刻作品である。

 モチーフは永劫の三日月。

 デコリは弟子に『ダイヤモンドの1』について以下のように語った。

「世の中の大半の人間は俺が世界最高の造形家だという。確かにそうだ。この三日月のように俺の技術は美しく見える。だがそれと同時に、この三日月のように俺の技術は全くもって満ち足りていない。満月には程遠い。間違いなくこの先があるはずなんだ。そのはずなんだ。絶対に、俺は確信している。この道はまだまだ先が続いているはずなんだ……」


 金属をメインとして活用したデコリが最後の作品にダイヤモンドを用いた理由についてデコリの死後、美術家たちはこう推測したそうだ。


「形が変動する月を形の変わりやすい金属でなく、変形しないダイヤモンドで作ったのは自分の死期を悟ったデコリが『死によってもはや変化しなくなる自身の技術に対する悲嘆』を表現したかったからだ」



更に余談『白金の8』『銀の47』

 世界に八体存在する龍王、その瞳をモチーフにした彫刻が『白金の8』

 『銀の47』は『金の64』を作るのが楽しすぎたデコリが『金の64』で作り切れなかったのを作った作品。



八体の龍王

 種族『始源の龍』のうち現在まで生き残っている八体の通称。

 『始源の龍』は数億年の間生きると固有の特殊な力が目覚める。またそれと同時に肉体も大幅に強化される。


神龍ザルトュラス

 ある大陸の全土に渡って人間から信仰を集める龍王。

 

 信仰や祈りは魔法とは異なった体系の、魔力の出力方法の一つである。

 信仰対象が実在の物や生物なら、そのものに信仰の大きさによって強大な力が与えられる。

 信仰対象が概念的なものならば信仰の程度によって左右されるものの、その概念は実現し信者に奇跡を与える。


 龍王としての特殊な力が目覚める前から人間に好意的で大陸の外から訪れる脅威から人間を守ってきたこの龍は、生まれてからの数億年の間に大量の感謝と信仰を一身に受けて本来の『始源の龍』とは逸脱するほど強力な肉体を身に付けていた。

 そんな龍が得ることとなった『始源の龍』としての特殊な力は『信仰による身体強化を一部緩和することで信者に奇跡を与える』能力だった。

 この能力によって更なる安定と平和を大陸の人間にもたらし、何度国が入れ替わろうとも神龍としての信仰を今日まで絶えることなく得続けている。


律界の龍王メルクトラス

 桁違いの契約魔法を扱える龍王。

 

 契約魔法は硬貨、紙幣の価値の担保や重要な取引などで意識的にしろ無意識にしろ日常的に用いられている魔法である。


 そんな言ってしまえば普通な魔法を特殊能力として得たが、現在まで生き残っている数少ない『始源の龍』足らしめたのは契約魔法の形態にある。

 かの龍王が行使する契約魔法は『契約対象となる個人、またはそのグループに属する最低一人以上の承認を必要とする』

 その脅威を具体例で示すならば以下のようになる。

 

 律界の龍王が『人間は私に攻撃できない』とする契約を結びたいと考える。

 人間たちが通常使用する一般的な契約魔法であれば、人間の過半数以上の承認が必要であるし、そもそもこれほど大規模な契約魔法を扱えない。

 しかし、律界の龍王の行使する特殊能力たる契約魔法では、契約対象となるグループの一人、つまりここでは人間たった一人から承認を得るだけで『人間は私に攻撃できない』という契約を結べてしまう。

 承認を得る必要のある一人は人間の代表たる一人である必要はなく、力のない子供であろうが老人であろうが誰だろうとたったの一人から承認を得るだけでその他数十億人を縛る契約が履行されるのだ。


 この契約魔法を駆使し律界の龍王は最古の時代から現在までしぶとく生き残っている。


弄命の龍王ゴルドドス

 生命を操る龍王。


 単純に強い特殊能力を得て生き残った龍王の一人。


 『自身から一定範囲内の生物の寿命を消費し魔力を得る』能力。


 特に言うこともなく強い。


 気質としてかなり暗く、基本的に一人でいたいので範囲内に入ってきた生物がいたら問答無用で寿命を削り殺す。


操冥の龍王ヘルクトス

 死者を操る龍王。


 弄命の龍王ゴルドドスと同様に単純に強い特殊能力で生き残った龍王。


 『死んだ生物の魂を呼び起こし操作できる』能力。


 『色んな子を育てるのだ!!』の世界は基本的に幾らでも強いやつが過去にいるし、何でこんなやつがいきなり湧いて出てくるの?って感じに突然バケモノが生まれてくる。

 そのため死者には今の世界最強を軽く上回るようなバケモノたちが大量に居て、それを操作できるとなると大変強い。


 ただ気性はかなり温厚で、襲われることがなければ自ら他者に攻撃することはなく、自分の能力で死者を呼び出してはお話をして暇を潰している。


変貌の龍王リッチル

 通称は変貌の龍王だが、本人にはママと呼ばないとキレられる。


 『自分の細胞をいかようにでも変えられる』能力を得ている。


 変貌の龍王リッチルはこの能力で自分の姿を変え続け強者と戦うことなく逃げ回って生き残った龍王。

 姿を変え他の種族として暮らす生活でいつしかリッチルは子供を産み育てることに興味を持ち始める。

 最初はただの好奇心からだったが次第に愉しさを覚え始め、今では本当に数えきれないほどの種族に化けて子供を産み落としている。

 実際に、モンスター、人間問わず種々の生物で時折その種族とは垣根を離れた強さで生まれる者がいるが、その原因の三割程度は変貌の龍王の血が色濃く出たからだと言われるほどである。

 

 ちなみに変貌の龍王リッチルは自分の子供、子孫の中に入っているリッチル由来の細胞を自分の細胞だと認識しているため、『自分の細胞をいかようにでも変えられる』能力で子孫の身体に変化を加えある程度の自由を奪い操ることが出来る。

 そのため主要な種族全てに変貌の龍王の血が少なからず混ざっている現在ではかなり恐れられている。


 現在はゴブリンの姿で八児の母をしている。

 ちなみに人間に化ける時の姿は白髪ロリ美少女のことが多い。


無限の龍王ウロ

 海中に住む無限に長い身体の龍王。


 元々蛇のような龍だったが、『食べれば食べるほど身体が伸び、身体の長さに比例して身体能力も高くなる』能力で、今では人の尺度で無限に近いほどの長い身体とその大きさに見合わない俊敏かつ破壊的な身体能力を持っている。

 具体的には初速で水中の音速を超えて、最高速で雷と同じ速さになる。

 

果物の龍王フルフルル

 地下深くに潜み、山ほどの巨大な身体を持つ龍王。


 『身体から生やす触手の先にいかなる効用を持つ果物でも好きなだけ自由にならすことができる』能力を持つ。


 地下深くから触手を伸ばし、地上ではあたかも普通の植物として果物をならし、色んな生物に洗脳系統の効能を持たせた果物を食べさせる。

 果物の龍王が生み出す果物を食べた生物はかの龍王に有利の働くよう無意識的に行動させられる。

 また、その精度は高く付き合いの長い人でも洗脳に気づけないほどである。


 更に龍王本人は自分に都合の良い効能を持つ果物を生み出し自分で食べているので現在までしぶとく生き続けている。


氷雪の龍王フリーメル

 雪を降らす、空に住む龍王。


 『身体の周りの温度を操る』能力で雲を形成し雨や雪を降らせる。

 操れる温度範囲は下限も上限もない。

 近づくな危険。



交易交通協会

 街々に置いてあるワープ装置を管理している団体。

 世界で最も大きな資産力を持つ商社としても知られている。


 交易交通協会の前身であるオルロス商会は機密を含む魔法技術の売買を他社に絶対に漏れることなく行えるということを売りとして商いを行っていた。

 この性質上、オルロス商会は特殊な技術を持つ人物や団体の情報を探し出すことに長けていた。

 故に、彼らが宝になりうる技術を見つけ出せたのは必然でもあった。

 人里から遠く離れた森の中、見聞のある人間でも僅かな人しか知らないハイエルフのみが住まうとされる幻の里、そこから少し外れた位置に家を構えたある若年のハイエルフ。

 彼が研究していたのは人間にとって遠く離れた過去の魔法にも精通するハイエルフでさえ古くに失った魔法である転移魔法だった。

 転移魔法について知られているのは、名前の通り魔法によって転移し一瞬のうちに離れた距離を移動できるというもの、そしてそれがただのホラ話でないことを証明する唯一の証拠である、数千キロ離れた二つの場所で同日の目撃情報が出てくるという謎の仙人のジジイの存在、それだけである。

 あまりにも存在があやふやな魔法であり、転移魔法を研究するハイエルフの、しかも実際に何度か転移を成功させたという情報を仕入れた当時はただの噂に過ぎないと判断されオルロス商会の情報部から上層部に伝わらなかった。

 そんなある時、オルロス商会の商会長トルム・オルロスが低迷し始めた経営に活を入れるため、初心に帰り商会長自ら

 


 ※作者休憩中。半年後くらいに再度見てみてください。ご迷惑お掛けしております。



 

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