第88話

コンコン!



「ケン、もう寝たか?


入るぞ?」



ガチャッとドアを開けた。



ケンはベッドで布団も掛けずに寝ている。



「ケン?起きろ。


おいっ、ケン!聞こえるか⁉︎」


寝ているケンを揺する。



私はお酒を飲んだのかと、テーブルを見た。



そして、自分の血の気が引くのがわかった。



「ガクッ!


これ!睡眠薬!


中が空になってる!」



焼酎の大きなボトルの横に、睡眠薬と書かれたビンが転がっていた。



「おばさん!救急車!


救急車呼んで!」


ガクが叫ぶ。



ケンのお父さんと弟も起きてきて、お父さんが救急車を呼んだ。

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