第75話

「今って、どういう状況?


トップに立てそう?」



「立てそう、じゃない。


立つんだよ。


一筋縄ではいかねぇけどな。


喧嘩だけでケリが着くから簡単だけど、ちょっと危ない奴等に認めさせるのが大変だな。


純も一緒に頭下げてくれてるけど、俺じゃあまだ器が小さい。


駆け引きや心理戦で嫌になる時もある。


それでも、上に登り詰めるって決めたからには、やるしかねぇ」


ガクはタバコを吸いながら答えてくれた。



「喧嘩はしてるの?


危ない事ある?」



「その時期はもう超えたかな。


最近は喧嘩してないよ。


危ない事もしてない。


安心してくれ」


タバコを吸い終わったガクは、私を抱き締める。



「俺達、この先どうする?


約束の1年はまだ来てねぇけど」

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