第55話
沙羅と美月はゆっくり椅子に下ろされた。
「誰か!警察に電話してください!
私達、高校生です!
お酒を飲まされました!
このままだと、何処かに連れて行かれます!
警察に電話をお願いします!」
私はそう叫んだ。
店内はシーンとしたままだ。
きっと、こんな事に関わりたくないんだろう。
「俺、電話する!」
1人の男の人がそう言ってくれた。
そして警察に電話してくれている。
「高校生の女の子達がお酒を飲まされていて…」
その人は私が言った通りに説明してくれる。
「ヤバイ!逃げようぜっ!」
2人は逃げようとした。
「おいっ!俺を置いて行くなよ!」
…と智。
「電話したよ!すぐ来るって!」
「ありがとうございます!」
その人の顔は見れていない。
でも感謝しかない。
警察が来たら、しっかりお礼を伝えよう。
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