第48話

私はガクに部屋の合鍵を返した。



「じゃあ、バイバイ」


「……」


ガクは返事をしない。



ガクを残して公園を出た。



我慢していた涙が溢れ出してくる。


私は泣きながら走った。


ガクが追いかけて来ないように。



私が持っていた爆弾…。



"誰のせいで、私はレイプされたと思ってるの⁉︎"



これを口にしたら、ガクは夢を諦めて私の側に居てくれたと思う。


でも、深く傷付ける事になる。



爆弾を爆発させないで良かった。


ちゃんと別れを言えて良かった。



私はガクを愛している。



だから出した答え。



私の青春はガク一色だった。


青春を捧げた相手がガクで良かった。



さよなら、ガク。


ありがとう、ガク。

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