別れのとき

第41話

ガクの怪我は全治2ヶ月と診断された。


あと2ヶ月…ガクの側で生活の手助けをしよう。


ギブスをしている腕では、お風呂も着替えも、何をするのも大変だから。



ガクも2ヶ月は喧嘩はしないだろう。



「痒いところない?」


お風呂で髪を洗ってあげる。


「無いよ、ありがとうな」


ガクは何かをしてあげたら、必ず"ありがとう"って言ってくれる。


「どういたしまして」



ガクと別れを決めてから、気持ちが凄く楽になった。


吹っ切れたんだと思う。


今は一緒に居られる時間を大事にしたい。



私は思い出作りをする為に、ガクを色んな所に誘った。


ガクはまさか別れを告げられるなんて思ってもいない。


騙しているみたいで罪悪感はあったけど、その気持ちも割り切っていこうと決めた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る