第40話

駆け付けた警察に全員逮捕された。



ガクは肋骨と腕の骨を折る怪我をした。


そんな怪我をしても、鉄パイプを振り回し続けたガクは凄いと思う。



救急車で運ばれた病院の病室で、ガクはベッドに横になりながら口を開く。



「ノン、俺は上に行く。


純の後釜につく。


トップに立って俺達みたいな不良が、間違った道に逸れないように導きたい」



そうとだけ言った。



私は返事をしなかった。



"終わり"が近づくのを感じながら、それを惜しむようにガクの手を強く握った。



ガクならトップに立てるだろう。


純さんの思いを背負って、その役目を真っ当できると思う。



でも、その横には私は居ない。



ガクがそう決意したら、私は別れようと思っていた。



私はユズさんにはなれない。



まだ17歳のガキだ。



ガクの怪我が治ったら、私は消える。



これが私の…17歳なりの愛だ。

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