第39話

純さんは女を庇っていたんだ!


だから、負けた…。



「卑怯者っ!クズ!カス!


アンタなんて死ねば良いっ!!!」



声に出すと苦しかったのが楽になった。



「ガク、私のせいで負けないで!」



2人で無事に帰る!



「俺の後ろから離れるな!」



ガクは1人ずつ倒していく。



その時…。



ウゥーッ!ウゥーッ!



パトカーのサイレンの音だ!



来たっ!来てくれた!



ガクにも聞こえているはず。



「中居、カズキ、お前らだけは許さねぇ!!!


純の仇は打たせてもらうっ!!!



そう叫んで走り出した。



まるでスローモーションの様だった。



逃げようとする族の連中の間を擦り抜けて、ガクは中居とカズキの頭を鉄パイプで殴り付けた。



まるで、あの時…。


私がレイプされた時に何度もバットで中居達を殴り付けた様に。

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